EQは「Emotional Intelligence Quotient」の略で、日本では「こころの知能指数」といわれています。1989年に米国イェール大学のピーター・サロベイ博士とニューハンプシャー大学のジョン・メイヤー博士によって、初めて論文で発表された理論です。人の態度や物言いなどのあらゆる言動は、その時々における自分自身の感情の状態に大きく左右されます。これらのことを意識してうまく利用することができるのは一つの能力であり、この能力は誰もが備わっているものです。適切な訓練によって、能力を高めることができる、というのが、EQの概念です。
ハーバード大学の成功に関する要因のレポートによると、成功におけるIQとEQの割合は1:3であり、その結果によると、成功におけるEQ要因はIQ要因の3倍という結果が出ています。つまり、技術や知識の側面を持つIQだけでは、仕事はできません。人間力の要となる、感情を制御する力、EQが私たちの仕事の成功に大きく関わっていることが分かります。
弊社は、海外の企業に対して、オンラインでEQの研修を実施してきました。
例えば、2020年、約1000人以上の従業員や職員がいるカンボジアにある大手企業から、EQトレーニングの依頼を受けました。現在はコロナ禍のため、弊社の専門家は、現地で直接指導できませんが、オンラインを活用して、毎月・月例オンラインミーティングを開き、6ヶ月間にわたって同企業の経営陣と課長に対して、指導してきました。
オンラインミーティングに参加することによって、その重要性や感情抑制についてのステップを知り、仕事や日常の生活で、前よりも感情を制御できるようになったと言っています。参加してよかったという反応がほとんどです。
感情を制御するには4段階があります。
第一段階は、識別です。識別とは感情的になっているもう一人の冷静な自分が、自分の感情を観察することです。 識別を経なければ、決して2段階目に行くことはできません。最も大事な段階です。
第二段階は、利用です。感情の対立は相手がいます。相手の立場に立つことが利用です。自分の視点から相手の視点にシフトするのです。
第三段階は、理解です。理解とは、感情の対立が生じている理由を理解するのです。つまり理由を考えるのです。想像でかまいません。なぜ、あいてはそのような感情になっているのだろうかと考えるのです。
最後の段階です。調整です。 自分の理由と相手の理由。2つの理由がわかることろまでたどりついたら、あとは、調整をするだけです。それぞれ自由なアイデアで、自分が納得できる調整をすればいいのです。
感情で問題が生じたら、そのネガティブな感情をおさめるには、ポジティブなストーリーがいるということです。自分の立てたストーリーができれば、人間は満足できるのです。この4段階をたえず思い出して感情回路にすることなのです。
EQのトレーニングでは、参加者が前に出て、一段階づつ書きました。
半年間にわたる研修について、アンケートを実施しました。
回答者は、同企業の課長(19名)が回答しました。
「非常によかった」、「よかった」と答えた人は94%でした。
「非常に理解できた」、「理解できた」と答えた人は100%でした。
「非常に自信がついた」、「自信がついた」と答えた人は90%でした。
日本の専門家が私たちに教えてくれたこと、そして科学的根拠に基づいて自分の考えを提示してくれたことに感銘を受けました。
内容が非常に適切で現実的でした。テクニックは実用的で実現可能です。講師の能力と誠実さに感謝しています。このトレーニングは、より良い人生を望むすべての人のためのものです。私の場合は、まだ道のりが長いので、これからも頑張ります。
研修が始まってから、仕事だけでなく、家族との関わりの中で起こった様々なことを振り返ることができました。今回の研修で得た素晴らしいメッセージは、「誰もがEQを高めることができる」ということです。
講師が自分の知識と経験を私たちに伝えるために、常に情熱をもって公平に接してくれたことに感謝しています。トレーニングの方法や教材は理解しやすく、受け入れやすいものでした。
人生や仕事のインフラであるEQについて理解を深め、人間力の向上を行うことで、社会や企業経営に貢献できる人材を育てていきませんか。
経営者や人事担当者の経験や感性にもとづく人材育成から、客観的な評価をもとにした人材育成へ
私たちは確かな指標と根拠で、企業の更なる成長可能性を提供します。