ワニのパン Roti Buaya

Betawi(ベタウィ)民族は一般的にジャカルタとその近辺に多く住む民族です。
Betawi民族の伝統的な結婚式には欠かせない物があります。
それはRoti Buaya(ワニのパン)です。
Betawi民族の結婚式には必ず2つのワニの形をしたパンが出されます。
なぜワニなのか?
ワニは一回メスと後尾すると、他のメスとは後尾しないと言われています。
そうです。ワニは忠誠心の象徴です。
ワニのパンが2つあるのは、1頭のオスと1頭のメスを表します。
新郎新婦が生涯愛し合うこと願って、ワニのパンが使われます。
ちなみに、ただのワニの形をしたパンであって、ワニ肉は一切使っていません。
しかし、最近の言葉ではBuaya(ワニ)は悪い意味が浸透しています。
例えば、Buaya Daratは女好きという意味で、Betawiの伝統とは真逆の意味が普段の会話で使われています。それでも今もBetawi民族にとってワニのパンは結婚式では欠かせない存在です。
この素敵な伝統が、無くならないでほしいと願っています。


サプタ・リズキ・ティルタユダ