カンボジアのお札

 7月の投稿で、カンボジアでは、親日派が多いということを述べました。カンボジアでは、中国の存在感が高まっていると言われていますが、心は親日派です。その一例として、本日はカンボジアの紙幣をご紹介したいと思います。
 カンボジアの通貨単位は、「リエル(Riel)」です。このお札は、500リエルで日本円に換算すると約13円になります。 表面のデザインは、カンボジア王国の国王ノロドム・シハモニ陛下です。裏面には、日本製の自動車の他、日本のODA(政府開発援助)による無償協力によって、建設された二つの重要な橋が描かれています。
 一つは、「絆橋」です。この橋は、カンボジアの首都プノンペンから車で二時間半ほどのコンポンチャムという州にあります。全長は、約1,500メートルあり、2001年に開通しました。カンボジア初のメコン川を渡れる橋として有名です。
 もう一つは、「つばさ橋」です。この橋は、プノンペンから車で一時間半ほどの近郊にあり、2015年に開通しました。主橋梁640メートル、橋長2,215メートル、取り付け道路を合わせた全長は5,400メートルに及びます。ベトナム、カンボジア、タイをつなぐ南部経済回廊の要衝として重要な役割を果たしています。
 最後に、なんと、日本の「日の丸」が描かれています。国の紙幣に外国の国旗が描かれるのは、とても珍しいことではないのでしょうか。これはまさに、カンボジアと日本両国間の友好、信頼関係を証明するものです。


株式会社ANCジャパン 執行役員 カンボジア・ベトナム担当 リム・リーホン