海外オンラインビジネスマッチング

 先日、定期通院している医療機関に訪れたあと、かかりつけ薬局にて担当薬剤師さんから、“オンライン服薬指導をご利用されませんか?”と、ご案内いただきました。通常であれば、医療機関に併設されている門前薬局でお薬を出していただくのが一般的だと思います。しかし、私にはこだわりがあり、ただ近いだけという薬局は利用しません。私のことをよく理解していただいており、心地よい会話のできる薬剤師さんからお薬を出していただきたいと考えています。そのため、車で少し離れた場所の、かかりつけ薬局にお薬をもらいに行っています。このような理由から、“オンライン服薬指導”ができれば、どこからでも、オンラインでその薬剤師さんとつながり、アドバイスを受けることができます。薬は後日郵送されるそうで、そのコストは発生しません。まさに一石二鳥のサービスです。
 このように、私たちの生活スタイルは新型コロナによりどんどんと便利になっていきます。これまでなかなか進まなかった規制緩和も、各方面でどんどんと革新が始まっております。  弊社も、オンラインを活用することで、ASEANの企業と簡単にマッチングできるプラットフォームを開発し、10月からサービスを開始しました。試験的に、9月にある企業とインドネシア企業家たちとのオンラインビジネスマッチングを行いましたので、その事例をご紹介します。
 対象企業は、北海道ジェラートの東海4県における販売ライセンスを持っている企業A社です。日本でジェラートは夏場を中心とした季節商品であるのに対し、インドネシアでは1年中通してご利用いただくことができます。そこでA社は、メーカーからインドネシアでの販売ライセンスの許諾を受け、インドネシア企業とのオンラインビジネスマッチングを行いました。マッチング方法はウェビナー形式(Webセミナー)です。
 事前にインドネシア企業に告知を行い、事前登録をしていただきます。我々の目的は、参加者数を増やすことではなく、よりマッチング確立の高い企業に参加していただけるかが重要です。そのため、30社のエントリーに対し、厳選した6社に絞り参加受付をしました。A社の経営者が通訳を介しながら約1時間にわたり、会社説明、商品説明、現地パートナーへのニーズをお話ししていただきます。その後、個別企業と10分ずつのオンラインでの面談を行います。その結果、パートナーとして可能性のある会社を絞ります。今回は2社の企業をパートナー候補として選択しました。2社とも現地の優良企業であり、1社は上場企業でした。“わずか2時間で2社のパートナーを発掘することができた”オンラインの威力の凄まじさに、あらためて感動いたしました。オンラインが時間とコストを0(ゼロ)にしてしまいます。コロナ前では考えられない世界です。技術的にはコロナ前でも実現することができたはずです。しかし、我々の思考が邪魔をし、現地に行って逢わなければ始まらないと思い込んでいたのです。コロナによって我々は柔軟な思考を手に入れることができたのです。
 2週間後、A社はNDA(秘密保持契約)の締結をしたうえで、商談を開始しました。もちろん商談もオンラインです。このように、柔軟な思考に気づいた経営者がオンラインという新たな武器を手にし、販路拡大に踏み出し始めています。
 詳しくは海外オンラインビジネスマッチングのリーフレットJapan digital collaborationをご覧ください。是非、このオンラインの威力を体感していただきたいと思います。


取締役 牧野 春彦