ローコード開発/ノーコード開発
近年、DXを背景とした開発ニーズが高まり、それらを実現するためのIT人材不足への対応として、ローコード開発/ノーコード開発が注目されています。ローコード開発/ノーコード開発とは、できるかぎりソースコードを書かずにシステムやアプリケーションを開発する手法で、短い開発期間で高品質、安定的なシステム開発が可能となっています。
DXでは急激に変化するビジネス環境に対応するために、すばやく柔軟な企業変革が求められますが、システム開発も同様に変革を求められました。通常であれば何ヶ月も必要となるシステムでも、ローコード開発/ノーコード開発であれば大幅に期間を短縮することも可能です。
また、専門的な知識がなくてもシステム開発が可能なため、非エンジニアが開発に携わることも可能です。DevOps(開発担当と運用担当が連携・協力し効率的に開発する手法)やアジャイル開発との相性が非常に良く、利用者自身が開発に携わることで、業務要件を迅速かつ正確に反映できるようになります。
ローコード開発/ノーコード開発では、具体的には次のようなステムを構築することができます。
- ◆ EC(Electronic Commerce:オンラインショップ)
- ◆ CRM(Customer Relationship Management:顧客管理)
- ◆ 管理システム(生産管理、販売管理、労務管理、人事管理、財務管理、ファイル管理 …)
- ◆ SNS など
ローコード開発/ノーコード開発では、予めデザインされたテンプレートをカスタマイズすることでシステム開発をおこなうために自由度は少なく、すべてのニーズを実現することが難しい場合もあります。しかし、制限があることでシステム設計がたやすくなることも事実です。業務に合わせてシステムを構築するよりも、業務フローを見直しシステムに合わせるほうが組織全体で見たときに効率的で良い場合もあるでしょう。
これまでは、システムを構築するときにフルスクラッチが当たり前でしたが、まずは、Kintone(サイボウズ株式会社)、Microsoft PowerApps(Microsoft)、intra-mart(株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート)などのローコード開発/ノーコード開発ツールで実現できないかを検討してみてはいかがでしょうか。
落合 真人