人生100年時代
与党の「加計学園」問題の影響で、国会審議もなかなか前に進みません。本来ならば、「働き方改革」の審議をどんどんと進めていかなければいけない状況であり、膨大な時間の損失が発生し続けております。
一方、「働き方改革」と関連したテーマとして、「人生100年時代」というキーワードがあります。国連の推計では、現在68歳の日本人が100歳を迎える2050年には、100歳以上の人口が100万人を超えると予測されているそうです。 これまで人生80年で人生設計されてきたため、寿命が20年も伸びることにより、仕事と定年、家族との関係性、老後の過ごし方、お金の問題など、あらためて人生そのものに対する向き合い方について考え直さなければなりません。
経済産業省は、100年ライフにおいて必要性が増す3つのテーマとして、教育(専門技能を高め、世界中の競合との差別化が必要)、多様な働き方(70才超まで働くことを想定し、独立した立場での職業を考える)、無形資産(お金だけでなく、経験や人的ネットワークなど)が必要であるとしています。 また、100年ライフと同時に進化する第4次産業革命においては、単純に時間が増えるというだけではなく、その時間を有効に使うために、時間の質を上げなければなりません。特に、AI技術の進化において、大前研一氏は次のように述べております。
「AI時代を生き抜くためには、AIを味方にする教養=プログラミングと、AIで代替できない教養=リベラルアーツが大事である。そして、その教養は歴史や哲学、文化、美術といった教養であり、知識としての教養ではなく、ソクラテスが弟子たちとの対話を通じて真実を見つけたような実践的な手法のことである。」と。
ここで、対話に関連して重要なスキルにEQ(感情コントロール)があります。経営者は、組織を牽引していくために社員のエンゲージメントを高めていかなければなりません。上司であるリーダーも、部下のモチベーションをあげて生産性を上げていかなければなりません。そのような思考のインフラを整えるスキルがEQです。EQトレーニングにつきましては、このNewsで何回も取り上げてきました。それだけ、このスキルが重要であり、EQスキルが整っていない状態で、様々な人材育成プログラムを導入してもあまりうまくいかないことが分かっております。ぜひ、思考のインフラであるEQトレーニングを導入することで、「働き方改革」を実現していただきたいと考えております。
取締役 牧野 春彦