経営者アンドロイド

今国会の所信表明で安倍首相は、「「生産性革命」、「人づくり革命」を断行するために、新しい経済政策パッケージを策定し、速やかに実行に移します。」と述べております。具体的には、「人工知能、ロボット、IoT等、生産性を劇的に押し上げるイノベーションを実現し、世界に胎動する「生産性革命」を牽引していき、2020年度までの三年間を「生産性革命・集中投資期間」と位置付け、人手不足に悩む中小・小規模事業者も含め、企業による設備や人材への投資を力強く促します。」としております。

 実際、全産業におけるAIの可能性は日増しに現実化してきております。AIの進化により、ロボットが人間の仕事を奪うとか、奪わないとかのテーマが議論されております。しかし、重要なことは、AIが担ったほうが効率的なことはAIに任せ、人間は本来、人間にしかできないことに集中して、その才能をさらに磨いていくことが臨まれます。そのような視点で、そろそろ、企業内でAI化できる領域を考え始めてみてはいかがでしょうか。  私は、すべての企業に共通する領域として、社員教育のAI化がとても有効ではないかと考えます。どの企業においても、卓越した職人や優秀な営業マンが存在します。経営者は、そのような先駆者に近づけるために、社員教育にコンピテンシープログラムを導入したり、暗黙知の形式知化としてナレッジマネジメントを導入したりします。そして、コンピテンシープログラムやナレッジマネジメントの究極的なモデルが、今回、皆様へご紹介する「経営者アンドロイド」 https://keieisyaroid.com/です。

 「経営者アンドロイド」は、まさしく、経営者の姿、動作をアンドロイド技術が実現し、声は音声合成技術で再現し、思考プロセスはAI技術により実現するモデルです。実際、皆様の会社におかれましては、経営者の哲学、思考が創業の経営理念となり、起業し、今日まで成長を続けてきたのではないでしょうか。途中、様々な試練が襲っても、強い創業精神により、それらの試練を乗り越えてきたことと思います。この経営者の思考プロセスを社員に教育・浸透させていくことが、最高の人材教育です。しかし、経営者は会社の中で一番忙しい人でもあります。常に、社員教育が大切であると理解していても、時間と場所の制約条件により、それを深く浸透させ続けることは現実的には難しいことです。そのような課題を克服する手段として「経営者アンドロイド」の企画があり、開発に成功することが出来ました。今後、「経営者アンドロイド」はさらに学び続け、合理的な意思決定を支援する存在になっていきます。

 「経営者アンドロイド」が社員教育を担い、「経営者アンドロイド」が合理的意思決定の支援をし、経営者が最終決定を下すという光景が目の前まで迫ってきています。AIの進展は、おそらく予想を超えたスピードで進むでしょう。わずか10年後の職場の状況が、想像もつかないものになっているかもしれません。

 我々は、そのような進化に対し懐疑的に考えるのか、その進化を捉え、自社の経営戦略に組み込んでいくのか、判断を迫られております。

 「経営者アンドロイド」 https://keieisyaroid.com/につきましては、12月12日のWBS(ワールドビジネスサテライト)でも特集として取り上げられました。


取締役 牧野 春彦