着実な歩みを

あけましておめでとうございます。
第二次安倍政権が誕生して以来、景気が拡大し、「いざなぎ景気超え」といわれています。「いざなぎ景気」は、1965年10月から1970年7月まで57カ月間継続しました。現在の好景気は2012年11月から継続しており、第二次安倍政権が誕生したのが2012年12月ですから、安倍政権になり、一貫して景気が拡大していることになります。

しかし、みなさん実感が湧かないといいます。いざなぎ景気は、実質成長率で平均10.2%、これに対して今回の景気拡大の実質成長率は1.25%です。実感が湧かないのは当然です。そもそも日本が光り輝いていた高度経済成長期と平成不況期という全くステージの異なる期間を比較するのは意味のあることではありません。

また今日は、リーマンショックのようにたった1日で、景気が暗転する時代です。それも海外要因からもたらされます。リーマンショックは、ほとんどの人が予測できませんでした。現代の景気拡大はガラス細工のようなものと心しておくべきです。突発的な海外要因で、あっという間に粉々になってしまうものです。

キーワードは、北朝鮮、中国、トランプ、欧州政治、ドイツ、ロシア、中東などです。「一朝一夕の故にあらず」(文言伝)。大惨事は、ある日突然に起こるのではない。その要因は長い年月をかけてゆっくりと育ち、ある時、大きな禍になって現れる。経営者諸氏は、日ごろから、国際情勢を注意深く観察し、常に最悪のシナリオをシミュレーションしながら前に進むことです。

今年1年、世間の表面的な動きに惑わされることなく、着実に前進されることをお祈りしています。

皆様にとって、2018年が、良い年でありますように。

代表取締役 松久 久也