Done is better than perfect.

 1人につき10万円を支給する「特別定額給付金」の申請が始まって1ヶ月以上経ちますが、まだ全ての自治体で申請書類の郵送は完了していません。また、少しでもスムーズに給付金を受け取れるはずのオンライン申請も、問い合わせの多さや、目視による確認作業など、自治体に多くの負荷をかけているようです。そのような状況で、兵庫県加古川市ではマイナンバーカードなしでオンライン申請ができる「郵送ハイブリッド方式」を独自に開発し申請の受付を開始しています。
 「お送りした申請書には個別に照会番号をふっていますので、それを元にオンライン申請出来るのではないかと気づきました」「考え出したのが先月21日の夜なので、実際に作ってプロトタイプ(原型)は次の日にはできていました」(加古川市企画部参事・植田耕平さん)
 「早く支給したい。そのためには事務作業をどれだけ速く、間違いのないようにできるか」を考え実行した担当者と、それを承認し運用を開始した加古川市の決断はすごいと感じました。
 日本は“減点方式”で評価され、ミスを許さない国だといわれています。このようなスピード感で自治体が独自にシステムを導入したのは、「早く支給したい」という強い思いがあったからだと思います。

“完璧を目指すよりまずは終わらせろ(Done is better than perfect.)”
 Facebookの創業者である実業家のマーク・ザッカーバーグの言葉です。「間違いを犯すな」「他人に迷惑をかけるな」。ミスを許さない教育を受けてきた日本人には簡単ではないかもしれません。

  • 準備ができていない
  • 時間がない
  • 気分が乗らない

 「今は完璧にできない。だからやるべきではない。」と先送りせず、目標を低く設定し、とにかく手を付けて終わらせることが大切です。仕事で大切なことは時間をかけて完璧な成果をアウトプットすることではなく、目的を実現するために効率的に素早くアウトプットすることではないでしょうか。皆がミスのない完璧なアウトプットを望んでいる限り仕事の効率はあがらず、競争力も生まれません。

“アイデアはいきなり完成形でやってきたりしない。それについて取り組んでいるうちにだんだんクリアになってくるんです。とにかくまずは始めなくては。”
 ザッカーバーグがハーバード大学の卒業スピーチで卒業生に伝えた言葉です。あなたが立ち止まっている間にも、世界は凄まじい勢いで走り続けています。わたしたちはみなさんに伴走し、ゴールにたどり着くためのあらゆる支援を提供し続けます。


落合 真人