生き方改革
経済産業省は、人生100年社会を想定して、「2050年までの経済社会の構造変化と政策課題について」と題して、レポートを取り纏められています。
そのレポートによりますと、「人生100年時代に対応した生涯現役社会の実現と、意欲さえあれば働ける生涯現役、生涯活躍の社会を作る必要がある」とまとめられています。
また、レポートの中の統計資料によりますと、1920年代は、現役期間は40年で、男性の老後期間は僅か1年、女性は5年という短さでした。 まるで働きアリのような人生でした。
次に、1961年代は、現役期間は40年で、男性の老後期間は12年、女性は16年と、それぞれ延伸し、老後の生活を楽しむ一方、老後資金の心配をするようになりました。
さらに、2017年代は、現役期間は45年で、男性の老後期間は16年、女性は24年と、それぞれ延伸し、豊かな老後生活を手に入れるために、老後資金への心配が高まっています。 この時の男性の平均寿命は81.1歳、女性は87.3歳だそうです。それが、さらに100歳に向けて長期化していくこととなります。これはまさに定年後の残された老後の期間ではなく、いつまでも働けるように、学び続けなければならない時代が来ているということになります。
「LIFE SHIFT -100年時代の人生戦略-」の著者、リンダ・グラットン教授は、次のように語っています。
“100年ライフでは、お金の問題に適切に対処することが不可欠だが、お金以外にも、家族、友人関係、精神の問題、幸福なども極めて重要な要素である。”
この、“お金以外”にあたる重要な要素を無形資産といい、この無形資産には3つのカテゴリーが存在します。
- 生産性資産・・・・人生において生産性を高め、所得を増やすのに役立つ要素
- 活力資産 ・・・・肉体的・精神的な健康と幸福
- 変身資産 ・・・・100年ライフのなかで大きな変化を経験し、多くの変身を遂げること
コロナ禍の中、一時的に時間が停止し、新たにニューノーマルが求められ、それに合うように、自らを変革していかなければなりません。そういう意味では、今回のコロナは変革のトリガーになるのではないでしょうか。 そして、“働き方改革”ではなく、“生き方改革”を真剣に考える時がやってきました。
弊社も、自らを知り、自らを成長させるための自己診断、組織診断のツールを各種取り揃えております。コロナ禍の中、個人および自社を再点検してみてはいかがでしょうか。各種診断のリーフレットもあわせてご覧ください。
取締役 牧野 春彦