中部経済新聞に掲載されました
着眼大局 着手小局 経営に求められる人間力 第1回

【着眼大局 着手小局】経営に求められる人間力
第1回
はじめに問題解決の道は?
課題掘り下げ真因見つける

新年明けましておめでとうございます。新たな年を迎えられました皆さま方に心よりお慶び申し上げます。
さて、年始早々耳の痛い話題で恐縮ですが、企業経営の現場では普段からいろいろな問題が起きています。一つ解決すればまたどこかで必ず問題が発生します。まさに「いたちごっこ」の状況ではないでしょうか。このような、一つひとつの課題を解決していくことはもちろん大切ですが、その根底には目を背けてはならない問題が隠れていることが往々にしてあります。 企業も個々の人も、成長していくにあたって、一直線に右肩上がりに成長していくことは決してありません。必ず階段のようになっていて、踊り場があります。ハードルや壁、停滞期を乗り越え、成長していくためには、踊り場から逃げず、この大切な問題、いわば本質に目を向けることが鍵となってきます。
経営の現場における問題発生と解決のスパイラルから脱却する鍵はなんでしょうか。中国の思想家・儒学者である荀子は「着眼大局、着手小局」という言葉を遺し、物事について俯瞰し、長く広く、そして大きな見地から見ながらも、目の前の小さなことから実践していくことの重要性を説いています。私たちは、計画の方向性やベクトルのみを議論して、そのもっと根底にある課題や大切にしたいことを考えることから逃げていないでしょうか。課題を掘り下げ、考えを見つめなおすことは決して楽な作業ではありません。それでも、物事の根本となる部分、つまり真因を見つけられるかどうかが、芯の強い経営につながっていくものと確信しています。
最後に、課題を解決し経営を前に進めていくためには、私は二つの信頼が必要であると考えています。一つ目は、仕事ぶりやスキル、知識といった能力的な信頼。二つ目は人柄や人間性に関する信頼です。私たちは簡単に手にできるスキルやノウハウに頼りがちです。一方で、人間的な信頼を得て、人間力に基づいた経営の舵取りを行っていくことも大切です。本稿では、経営の現場において「人として大切にしたい考え方」に焦点をあてて筆を進めて参りたいと存じます。

加藤 滋樹

 

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