今を生きる

 猛暑の夏が終わったかと思ったら、台風が東から西に進んだり、数十年ぶりの巨大台風が日本列島を縦断し、北海道沖で熱帯高気圧になったと思いきや、次は北海道での地震。 時間の経過とともに行方不明者の数が被害者の数に代わっていきます。厚真町では山間の集落に多数の被害が出た中、16歳の妹の訃報を受けた兄は、「頑張った。よく耐えたね。」と報道陣の前で精一杯の言葉を発しました。今年、2018年は平成最期の年ですが、本当に沢山の災害が発生しております。
 少し早いですが、自分なりに今年一年を振り返ると、平成の終わりの時期に相応しく歴史を振り返った1年(いや、8ヶ月)であったと思います。まずは、正月連休を利用して、福岡県と山口県に1人旅に出かけました。最大の目的地は萩の松下村塾をはじめ、吉田松陰に触れる旅をしました。本当に小さな町から維新の火種が発火した時代に接近することが出来ました。次は、鹿児島県の知覧特攻平和会館を訪れることが出来ました。ここは言わずと知れた特攻隊の基地です。予てから知人の紹介で一度訪れたい場所として、夫婦で計画していました。計画に合わせ、何故、太平洋戦争が起きたのか、何故、知覧飛行場から若い青年、ちょうど私の子どもたちと同じ世代の人たちが飛び立たなければならなかったのかを再認識したく、明治維新から日露戦争、太平洋戦争へと続く歴史を各種DVDで振り返りました。知覧特攻平和会館の青年たちの最期の言葉は胸を締めつけられると同時に、今のこの平和の日本があるのも、こうした先人たちの命の上に成り立っていることに感謝せざるをえません。
 このように歴史の1コマとして、戦争によって、その人生をある日突然終わらせられる人々と、度重なる災害や地震により、ある日突然いなくなる人々がオーバーラップして見えてきます。要は、死というものはいつも隣り合わせにあって、逆に生き続けていることが奇跡なんだということです。スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学でのスピーチが有名なように、「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」と、私たちは毎日自省しなければなりません。兎角、政府が問題を先送りするから、我が国の財政リスクが確実に破綻の道を歩んでおります。経営者が事業承継を先送りするから、事業を承継する機会が減り、2025年には事業承継ができず、大廃業時代を迎えると言われています。
 日本人特有の先送り体質からそろそろ脱却しなければ、次の新しい希望が生まれることはありません。政治家も経営者も明日の人生は保証されていません。今できることを精一杯行い、早急に次世代を育てバトンタッチさせる英断が迫られているのではないでしょうか。
 事業承継で悩んでおられる経営者の方は是非弊社までお問い合わせください。
 現状分析をした上で、最適なアクションプランをご提供させていただきます。

 取締役 牧野 春彦