事業再構築補助金
様々な物議を交わす中、オリンピック・パラリンピック開催まで秒読みとなりました。是が非でもオリパラを開催したい政府は、東京都に4回目の緊急事態宣言を発令しました。都内では、飲食店での飲酒販売を全面禁止し、それに従わない飲食店に対しては、酒類販売業者に酒類取引を禁止するようにプレッシャーをかけるようです。オリパラのためならばいかなる手段も講じるという矛盾した姿勢が伺えます。このような矛盾の中で開催される大会に対し、国民感情は盛り上がりにかけるだろうと推察されます。
一方で、熱く盛り上がっているのは、経済産業省が肝いりで導入した「事業再構築補助金」(以下、「本補助金」)です。一説には、GoToキャンペーンがコロナ感染を拡大しているという非難により宙に浮いた予算が本補助金となったという話も聞きます。本補助金の一次分の採択発表が6月18日に行われました。現在は二次受付も終了し8月中旬の発表を心待ちにしている企業も多いのではないでしょうか。
今回は、この「事業再構築補助金」をテーマとします。一次の採択結果は、36.0%であり、3社に1社しか採択されない狭き門でした。幸いなことに、弊社の顧問先及び支援先は全社採択されました。おめでとうございます!
また、採択された事業名のキーワードを調べましたところ、次のような流行りのキーワードを使った傾向がありました。
採択結果の詳細分析はプレジデントワン NewsLetter7月号をご確認ください。
本補助金が投入された背景には、「アフターコロナを見据えた営業活動の中で、既存のビジネスモデルを変革し、再生を志す企業を支援する」という、政府の方針が打ち出されています。その名の通り、新型コロナにより従来のビジネスモデルではもう立ち行かなくなった中小企業に対し、事業の再構築を支援する補助金です。生き残るために変化を選ぶ中小企業は積極的に支援します。裏を返せば、生き残るために変化をしない企業はもう支援しませんと政府は言っているのです。強烈なメッセ―ジです。このコロナにおいて、事業が停滞または停止してしまいました。常日頃、新規事業・新サービス・新たな販路拡大と、変革の意識はありながらも実行に移すことができなかった企業も、このコロナと本補助金をきっかけに大変革を実行することができるのです。本補助金は、中小企業が生き残るための強力な武器もしくは軍資金だと考えます。すべての中小企業が真剣にこの補助金の活用を考えるべきだと思います。年度内にあと2~3回の公募があります。是非ご検討ください。
取締役 牧野 春彦