採用とビッグデータ

 いつまでも寒いと思っておりましたが、来週は春分の日。季節は春を迎えようとしております。間もなく桜も開花し始め、4月になれば新入社員を迎える企業も多いことと存じます。今年の新卒採用はいかがでしたでしょうか? 優秀な人財を十分に確保することができたでしょうか。人事部では、入社式や新人研修がスタートする一方、次年度の採用競争がスタートしていきます。以下のグラフは求人倍率の推移です。現在の新卒採用市場の競争環境がいかに厳しいものかがわかります。有効求人倍率は毎年上昇傾向にあります。一方、日本企業の多くが、新規事業の創造やグローバル展開など、事業戦略上の課題を抱えており、その課題に対応できる学生を求めて、採用環境は「超売り手市場」であると言えます。

出所:㈱リクルートホールディングス

 さらに、中途採用の市場はいかがでしょうか。以下のグラフは、マイナビ転職 2016年中途採用状況調査です。全体の6割超が人材不足だそうです。特に「不動産・建設・設備」「医療・福祉」が顕著な結果となっています。また従業員数別では、従業員規模の大きさに比例して人材不足を実感しているようです。

出所:㈱マイナビ

 一方で、学生側から見た企業の就職環境はいかがでしょうか。以下のような調査結果をリクルートが発表しております。
 大学生の働きたい組織として、支持している上位5項目は、①コミュニケーションが密で一体感を求められる。②仕事と私生活のバランスを自分でコントロールできる。③周囲に優秀な人材が多く刺激を受けられる。④入社直後の給与は低いが長く働き続けることで後々高い給与をもらえるようになる。⑤ウェットな人間関係でプライベートも仲が良い。の順となっております。
 企業は貴重な人財を如何にミスマッチなく採用し、育成し続けることができるかが、企業の収益に大きく影響していきます。経済産業省の提唱する第4次産業革命である、ビッグデータ、AIは人財採用のフィールドにも大きな影響を与え始めております。欧米諸国を中心として、近年、採用やアセスメント、人財育成や能力開発、評価、報酬等に、テクノロジーを活用していく『HR×Tech』(HR:Human Resoure )という動きが活発化しつつあります。既存の従業員を分析し、必要とされる人財像を導き出し、戦略的な採用活動を可能にするビッグデータを利用した予測・分析サービスです。また、採用分野だけではなく、従業員のパフォーマンス向上や離職率を抑えるなどの、HR分野に関わる様々な事象について分析し予測することで効率的に解決することが出来ます。
 弊社は、“経営を科学する” という経営理念に基づき、人財採用をデータサイエンスで支援する「人財サプリ」🄬を開発し、サービス提供しております。企業の採用担当だけではなく、人材紹介会社も利用し始めております。
 リーフレットを添付しておりますのでこちらをクリックして頂き、是非ご覧ください。




取締役 牧野 春彦