中部経済新聞に掲載されました
着眼大局 着手小局 経営に求められる人間力 第15回

【着眼大局 着手小局】経営に求められる人間力
第15回
目標を書き出し意識に定着
あなどれない可視化の効果

 日々、本紙をご覧の方々は、意識を高く持っている方、経営の目標、人生の目標を立て、日々のやりたいことや将来の夢などを考えている方が多いと思います。しかしながら目標を立てることは大切ですが、それを持ち続けること、言い換えるならば習慣的に意識し、行動につなげていくことはさらに重要なこととも言えます。
 改めて考えてみると、私たちは目標を意識に定着させていくことに人生の多くの時間とコストを費やしてきたのかも知れません。
 私はある結論を得るに至りました。それは、大切なことはとても基本的なことであるということです。目標を意識に定着化する手段に派手なことはない、一足飛びにできることはないということです。実際、何かを成し得ていくためには、まずは「書き出す」という行為が大切であるとわかりました。思っていることを書き出すことで、私たちはより生産的な人生を送ることができます。幾多の人生の転機において、私にとって書き出すことは、常に目標を明確にしておくためにとても重要な過程であることが分かりました。
 単純でありながらも最も重要なのは、「すべてを書き出してみてください」ということです。最初は5〜10項目くらいしか書けません。しかし、経営や人生の目標はもちろんのこと、読むつもりだった本、先送りにしていた雑用、潜在的なお客さまといったものを、意識の中から掘り起こしていくと、だいたい50項目以上は出てきます。
 私自身は、自分のことをアイデアがあふれ出てくる人間とは全く思っていません。しかし、私は脳を意識的に働かせるために、アイデアを考える時間を作り、全てを書き出す時間を作っています。それは、将来のビジネスに関するアイデアかもしれないし、まったく実現する可能性がない陳腐なアイデアかも知れません。しかし、私はそれをすべて記録し、保管をしています。定期的に、週に一度のタイミングでこのプロセスを繰り返し、振り返っています。
 こうして書き出していくことによる効用として、気持ちが楽になっていく開放感があります。これこそが、書き出した結果、「頭の中を空にする」という恩恵のひとつではないでしょうか。頭を空にして開放していくということ。それができることが、優先順位を考えたり、計画を立てたり、雑用に追われることなく創造性の高い仕事をし、目標へ向かっていくための前提になるのではないでしょうか。

加藤 滋樹

 

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