NO.2の育成

 首都圏では新型コロナウィルスによる緊急事態宣言が延長される中、東京オリンピック・パラリンピックの開催判断の時期が刻一刻と迫ってきております。一方、政府の企業に対する新型コロナウィルス支援策が、2021年4月から大きく変わろうとしています。これまでは、各種給付金やコロナ対策資金など、ある意味ジャブジャブと資金を流し続けてきました。それが、この4月からは蛇口をキュッと閉めて、流す企業と流さない企業に分けていくようです。いわゆる、峻別がはじまります。この、流す、流さないというのは、融資・補助金・助成金の各制度において、峻別をしながら、「成長できる企業には各種制度において積極的に支援しますよ」一方で、「無策の企業には支援しませんよ」ということです。例えば、雇用調整助成金でなんとか雇用を維持してきた会社が雇用を継続することができなくなります。また、コロナ融資の返済を据え置きにしていた企業の返済が始まっていきます。このような、ただ、雇用調整助成金を受けていただけ、ただ、返済の据え置きをしていただけで経営改善に取り組んでいない会社は、一挙に経営が行き詰まっていきます。結果的に、条件の変更をし、再生支援協議会のサポートを受ける企業が激増するのではないかと懸念されます。

 前置きが長くなりましたが、今回は少しポジティブなテーマを取り上げたいと思います。タイトルのNO.2とは、社長の右腕のことを言います。“会社を潰すのは社長であり、会社を大きくするのはNO.2”というくらい、企業の成長と発展にはNO.2の存在がとても大切になります。NO.1である社長は、創造者であり、イノベーターです。つまり、0から1をつくるのがNO.1である社長の役目です。その1を2にするだけではなく、10にも100にも成長させるのが優秀なNO.2の役目なのです。今でこそ大企業ですが、その成長の原動力には必ず優秀なNO.2の存在がありました。有名なところでは、カリスマ経営者の本田宗一郎氏には名参謀の藤沢武夫氏が、松下幸之助氏には高橋荒太郎氏がいました。私は、人それぞれの個性の中に、NO.1タイプの人とNO.2タイプの人と、それ以外のタイプの人がいると考えます。NO.1タイプの経営者とNO.2タイプの参謀が一緒に夢を見て語らい、互いを理解し信頼しあい、役割分担をすることで、会社を大きく発展させることが可能となります。そして、このプロセスをしっかり学ぶことで優秀なNO.2に成長していくことができるのです。

 今回、ポストコロナの時代にあって、経営を早く強く推し進めるために、NO.2を成長させるプログラムが必要であると考え、NO.2を育成する研修プログラムを企画しました。全6回の研修プログラムにより、NO.2としての考え・モチベーション・行動を身に付けていただきます。そして、最終回では、NO.1である経営者に対し、NO.2としての『あり方』を発表していただきます。これまでにはない、とても面白いプログラムになることでしょう。

 実際にNO.2の育成に悩んでおられる経営者の方はとても多いのではないでしょうか。また、NO.2不在の経営者にとっては、その下の層からNO.2を輩出するきっかけになると思います。
 先ずは、一番近い存在の底上げから始めてみてはいかがでしょうか。
 詳しくは、こちらのリーフレットをご覧ください。

取締役 牧野 春彦